【韓国の時代劇】歴史を学びながら楽しめるおすすめドラマ10選を徹底紹介!

韓国ドラマの中でも時代劇は特に人気があり、歴史的な背景と壮大なストーリーが魅力です。朝鮮王朝時代を舞台にした作品は、約500年にわたる文化的変動や政治的事件を描き、視聴者に深い感動を与えます。韓国時代劇は、単なるエンターテイメントに留まらず、歴史を学びながら楽しめる点が大きな特徴です。

この記事では、まず韓国の歴史を簡単に解説し、その背景をもとに韓国ドラマファン必見の時代劇おすすめ10作品を厳選し、それぞれの作品を詳しく紹介していきます。韓国時代劇の魅力を存分に楽しむために、ぜひ最後までご覧ください。

朝鮮半島の歴史区分

韓国の歴史は非常に長く、複雑で、各時代においてさまざまな文化的・政治的変遷がありました。

これらの歴史的背景を知ることは、韓国の時代劇映画やドラマをより深く楽しむうえで非常に役立ちます。それぞれの時代を描いた作品には、実際の歴史に基づいたものからフィクションまで幅広いものがあり、時代ごとの重要な出来事や社会の変化を理解することで、登場人物やストーリーの背景をよりよく理解できるでしょう。

以下、韓国の歴史区分について詳しく説明します。

1. 先史時代

先史時代は、文献や記録がほとんど残されていない時代で、考古学的な証拠に基づいて区分されます。この時期には、石器時代や青銅器時代、鉄器時代が含まれ、朝鮮半島に人類が定住し、農耕や集団生活を営んでいたことが確認されています。

2. 古朝鮮(紀元前2333年頃 – 紀元前108年)

古朝鮮は、檀君(ダングン)神話に基づく伝説的な王朝で、朝鮮半島で最初に成立した国家とされています。紀元前108年に漢の侵略を受けて滅亡し、漢四郡が設置されましたが、この時期に朝鮮半島で国家の基盤が築かれました。

3. 三国時代(4世紀 – 7世紀)

この時代は、高句麗百済新羅という3つの国家が朝鮮半島で覇権を争った時期です。これらの王国は、それぞれ独自の文化と外交戦略を持ち、中国や日本とも接触を持ちながら発展しました。新羅が7世紀に唐との連合で他の二国を倒し、朝鮮半島を統一しました。

4. 高麗王朝(918年 – 1392年)

高麗は、王建によって新羅が滅んだ後に成立した王朝です。この時代に仏教が国家の重要な柱となり、仏教文化が栄えました。高麗王朝は外部からの侵略(特にモンゴル帝国)にも耐えつつ、金属活字や青磁器の発展など、文化的に高度な技術を持っていたことで知られています。

5. 朝鮮王朝(1392年 – 1910年)

李成桂(イ・ソンゲ)によって創設された朝鮮王朝(李氏朝鮮)は、500年以上続いた長寿王朝です。儒教が国家の基本理念として採用され、文化や社会制度が発展しました。以下のように4つの段階に区分されます。

初期(1392年 – 15世紀末)

王朝の成立期で、制度や儒教的な社会秩序が整備されました。この時期は、権力争いが激しく、李成桂を含む初期の王たちは国家の統一と強固な中央集権体制の確立に努めました。

中期(16世紀)

この時代には日本の豊臣秀吉による侵略(壬辰倭乱/文禄・慶長の役)や、内部の権力争いが発生し、国家体制が揺らぎました。特に文禄・慶長の役は、朝鮮に甚大な被害をもたらしましたが、明の援軍によって侵略を退けました。

後期(17世紀 – 18世紀)

後期は安定期で、経済的・文化的発展が見られました。しかしながら、徐々に内部の権力構造が硬直し、党派争いが激化しました。この時期の文化は朝鮮独自のものが強く現れ、特にハングルの普及や儒教的な家族制度の確立が進みました。

末期(19世紀 – 1910年)

末期には、列強の圧力と国内の動乱が続きました。朝鮮は中国、ロシア、日本の間で大きな影響を受けながらも独立を保とうとしましたが、最終的には日本に併合されました(1910年)。この併合により、朝鮮王朝は事実上終焉を迎えました。

6. 近現代(1910年 – 現在)

1910年の日本による朝鮮併合から、1945年の第二次世界大戦終結に至るまで、朝鮮半島は日本の植民地となりました。1945年の日本の敗戦後、朝鮮半島は南北に分断され、1950年には朝鮮戦争が勃発しました。1953年に休戦協定が結ばれましたが、現在に至るまで南北は分断されたままです。

このような歴史背景を知ることで、朝鮮の歴史ドラマや映画をより深く理解し楽しむことができるでしょう。特に、朝鮮王朝時代を舞台にした作品は、王朝の栄枯盛衰や権力闘争をテーマにしており、視聴者に歴史的な興味を引き立てるものが多いです。

韓国時代劇ドラマおすすめ!人気トップ10

ここから、おすすめしたい韓国時代劇をご紹介します。本格派から新作まで揃えたランキングです!

『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』 (2016年)

『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』 (2016年) は、韓国の時代劇ファンタジードラマで、中国の人気小説『步步惊心』を原作としています。物語は、現代の女性が高麗時代にタイムスリップし、皇子たちとの愛と運命に翻弄されるというファンタジーと歴史が融合したストーリーです。

主人公のヘ・スは、現代から高麗時代に突然タイムスリップし、歴史的な人物であるワン・ソ(後の光宗)をはじめとする8人の皇子たちと出会います。彼女は、過酷な宮廷生活の中で彼らと友情や愛情を育む一方、宮廷内の権力争いや歴史の運命に巻き込まれていきます。

主演はIU(アイユー)が現代から来たヒロイン、ヘ・ス役を演じ、イ・ジュンギがワン・ソ役で登場します。特にイ・ジュンギが演じるワン・ソは、冷徹で孤独な皇子から次第に愛に目覚める姿が描かれ、視聴者の心を掴みました。豪華なキャストと美しい映像、壮大な歴史背景に加え、切ないラブストーリーが魅力のドラマです。

『麗花萌ゆる8人の皇子たち』に関する記事はこちら

『王になった男』 (2019年)

『王になった男』 (2019年) は、韓国の時代劇映画『光海、王になった男』 (2012年) をリメイクしたテレビドラマです。物語は、王の身代わりとして平凡な男が王宮に入り、王のふりをするという設定で進みます。李氏朝鮮時代を舞台に、政争や陰謀が渦巻く中、主人公が王として成長していく姿が描かれています。

主演はヨ・ジングで、彼が一人二役として王とその身代わりの人物を演じ、巧みな演技で視聴者を魅了しました。ドラマは権力闘争や人間ドラマを描きつつ、愛や忠誠、正義といったテーマにも焦点を当てており、韓国時代劇の魅力が詰まった作品となっています。

『王になった男』の時代設定は、李氏朝鮮時代の光海君(クァンヘグン)の時代です。光海君は、16世紀末から17世紀初頭にかけての朝鮮王朝の君主で、1608年から1623年まで在位しました。この時代は、朝鮮王朝における権力闘争や外部からの侵略の影響が大きく、政局が不安定な時期でした。

ドラマは特に、光海君が即位した初期の頃の混乱や政敵との対立を背景に、王の影武者として一般市民が登場するというフィクションを加えた物語となっています。

『王になった男』に関する記事はこちら

『太陽を抱く月』 (2012年)

『太陽を抱く月』 (2012年) は、韓国の人気時代劇ドラマで、李氏朝鮮を舞台にしたファンタジー恋愛ドラマです。朝鮮王朝の架空の時代を背景に、王と巫女の身分を超えた切ない愛の物語が展開されます。原作はチョン・ウングォルの同名小説です。

物語は、王の婚約者であり巫女の娘であるヒロイン、ヨヌが突然の陰謀で命を落とすが、巫女の力によって記憶を失いながらも生き延びるという設定から始まります。ヨヌを亡くした王イ・フォンは悲しみに暮れますが、数年後に巫女として生きているヨヌと再会し、二人の運命が再び交差します。

主演はキム・スヒョン(王イ・フォン役)とハン・ガイン(ヒロイン、ヨヌ役)で、壮大な愛と陰謀が描かれ、視聴者の心を掴みました。幻想的な要素と歴史背景が見事に融合したこのドラマは、韓国内外で大ヒットし、時代劇ファンに強く支持されています。

『赤い袖先』 (2021年)

『赤い袖先』 (2021年) は、18世紀の李氏朝鮮時代を舞台にした歴史恋愛ドラマです。実在の王、正祖(ソンジョ)と彼を支えた宮女ウィ・ソンの関係を描いています。この作品は、王と宮女という異なる身分にある二人が、恋愛と宮廷の権力闘争の中でどのように愛を育んでいくかが中心となっています。

物語は、将来の王であるイ・サン(正祖)が、幼い頃から知っているウィ・ソンに惹かれ、彼女もまた彼を愛するようになるという展開です。しかし、宮女としての使命と王との関係を選ばなければならないソンは、葛藤しながらも宮廷での生活を続けていきます。

主演はジュノ(2PMのメンバー)とイ・セヨンで、特にジュノが演じるイ・サンはカリスマ性と優しさを持ち合わせた魅力的な王として描かれ、多くの視聴者を魅了しました。ドラマは美しい映像と繊細な演技で評価され、韓国国内外で高い人気を誇りました。

『哲仁王后~俺がクイーン!?~』 (2020年)

『哲仁王后~俺がクイーン!?~』 (2020年) は、李氏朝鮮時代を舞台にしたタイムスリップ・コメディ時代劇です。現代の男性が、朝鮮時代の王妃の体に入ってしまうというユニークな設定が特徴のドラマです。

物語は、現代で働く傲慢な男性シェフが事故に遭い、目が覚めると李氏朝鮮時代の王妃、キム・ソヨンの体の中にいるという状況から始まります。彼は宮廷で、哲宗(チョルジョン)という王と複雑な権力闘争に巻き込まれながらも、持ち前の現代的な知識や性格を活かして生き延びようとします。次第に、時代劇らしい陰謀や恋愛が展開され、シェフとしての彼が王妃の体で奮闘する姿が描かれます。

主演はシン・ヘソン(キム・ソヨン役)とキム・ジョンヒョン(哲宗役)で、シン・ヘソンのコミカルでありながら感情豊かな演技が視聴者に大きく評価されました。コメディ要素と歴史ドラマのバランスがよく取れた作品で、独特な展開とキャラクターの魅力が話題となり、人気を博しました。

『シュルプ』 (2022年)

『シュルプ』 (2022年) は、韓国の歴史ファンタジードラマで、李氏朝鮮時代を舞台に、王子たちを育てる王妃とその家族を描いた作品です。タイトルの『シュルプ(傘)』は、子供たちを守る母親の象徴として使われており、王室内での複雑な権力闘争や、王子たちの生き残りをかけた教育、愛、そして成長の物語が繰り広げられます。

物語は、王妃ファン氏が息子たちを王位継承争いから守り、王室内の陰謀や試練に立ち向かう姿を中心に描かれています。彼女は、息子たちが無事に成人し、次期王として生き残るよう奮闘する一方で、母親としての愛情と責任を全うしていきます。宮廷内での葛藤や王子たちの成長、政治的駆け引きが見どころです。

主演のキム・ヘス(ファン氏役)は、王妃としての強さと母としての優しさを見事に演じ、感情豊かな演技で多くの視聴者を魅了しました。家族愛をテーマにしながらも、壮大な歴史背景と陰謀が絡み合った、感動的なドラマとして話題を集めました。

『トンイ』 (2010年)

『トンイ』 (2010年) は、李氏朝鮮時代を舞台にした韓国の歴史ドラマで、実在の人物である淑嬪崔氏(スクビン・チェ氏)の波乱万丈な生涯を描いています。トンイ(崔氏)は、賤民階級から宮廷に入り、後に王の側室となり、英祖(ヨンジョ)王の母となる人物です。

物語は、幼い頃に家族を失いながらも、聡明さと優れた観察力で成長し、宮廷の下働きとして仕えながら数々の陰謀を乗り越え、最終的に王の信頼を得るという展開です。トンイは王(粛宗/スクチョン)との恋愛や、宮廷内での権力闘争に巻き込まれながらも、正義感と強い意志で宮廷内での地位を築いていきます。

主演はハン・ヒョジュ(トンイ役)で、彼女の魅力的な演技が視聴者に高く評価されました。また、チ・ジニが粛宗を演じ、トンイとのロマンチックで感動的な物語が描かれます。宮廷内の陰謀や歴史的な背景を交えつつ、愛と成長をテーマにしたこのドラマは、韓国内外で大きな人気を博しました。

『イ・サン』 (2007年)

『イ・サン』 (2007年) は、李氏朝鮮時代の第22代国王、正祖(イ・サン)の生涯を描いた歴史ドラマです。正祖は18世紀の朝鮮王朝において、改革者として知られ、数多くの政治的・文化的変革を推進した人物です。このドラマでは、幼少期の悲劇的な事件から始まり、権力闘争を乗り越え、国王として成長していく姿が描かれます。

物語は、正祖が幼い頃、父である思悼世子(サドセジャ)が謀反の疑いで悲劇的な死を遂げ、その影響を受けながらも、困難を乗り越えて王位に就くまでの過程を中心に進行します。正祖は、国を改革し、民のための政治を目指す一方で、彼の周囲には常に陰謀や権力争いが付きまといます。彼の忠実な部下たちや、愛する女性とのロマンもドラマの重要な要素です。

主演はイ・ソジン(イ・サン役)で、彼のカリスマ的な演技が視聴者に大きな感動を与えました。ドラマは壮大な歴史背景に加え、緻密なストーリー展開や美しい映像で、韓国国内外で高い評価を受け、時代劇ファンに愛される作品となりました。

『宮廷女官チャングムの誓い』 (2003年)

『宮廷女官チャングムの誓い』 (2003年) は、李氏朝鮮時代を舞台にした韓国の歴史ドラマで、史実に基づく物語です。時代は16世紀の朝鮮王朝中期、宮廷料理人としてスタートし、後に朝鮮初の女性医師となったチャングム(長今)の波乱に満ちた人生を描いています。

物語は、幼い頃に両親を失った主人公チャングムが、困難や陰謀を乗り越えながら宮廷の料理人となり、さらに努力を重ねて医女(医師)として活躍するまでを描いています。彼女は、料理と医学を通じて人々を助け、朝鮮王朝の宮廷内で信頼を勝ち取っていきます。特にチャングムの強い意志と忍耐力、そして正義感に多くの視聴者が感動しました。

主演はイ・ヨンエ(チャングム役)で、彼女の情熱的な演技がドラマを一層魅力的なものにしました。『宮廷女官チャングムの誓い』は、韓国国内だけでなく、世界中で大きな人気を博し、韓国ドラマブームのきっかけとなった作品の一つです。宮廷内の陰謀や人間ドラマ、美しい料理のシーンなど、多彩な要素が詰まったこのドラマは、時代劇の傑作として広く知られています。

『朱蒙(チュモン)』 (2006年)

『朱蒙(チュモン)』 (2006年) は、古代の高句麗建国に関わる伝説的な英雄、朱蒙(チュモン)の生涯を描いた韓国の歴史ドラマです。物語は紀元前37年、朝鮮半島と中国の間で繰り広げられた戦争と、朱蒙が高句麗を建国するまでの波乱万丈な道のりが描かれます。

朱蒙は、扶余(プヨ)の王族であるが、幼少期から周囲に認められず、困難な人生を歩みます。しかし、彼は成長するにつれて、その知恵と武勇で徐々に頭角を現し、後に高句麗を建国する重要な役割を果たします。ドラマでは、彼が成長していく過程、彼を取り巻く仲間や敵との関係、そして愛と友情の葛藤が描かれます。

主演はソン・イルグク(朱蒙役)で、彼のカリスマ性と力強い演技が視聴者を魅了しました。壮大なスケールで描かれた戦争シーンや、古代の文化や政治を反映したストーリー展開も見どころです。『朱蒙』は高視聴率を記録し、歴史ドラマとして非常に人気の高い作品となりました。また、韓国国内外でも成功し、多くのファンを獲得しました。

韓国の時代劇ドラマおすすめ10個のまとめ

韓国時代劇ドラマは、まだ見ていない方にも、すでに楽しんでいる方にも、その魅力を存分に伝える素晴らしいジャンルです。歴史を題材にした作品は、美しい衣装や豪華な宮廷生活を映し出すだけでなく、権力争いや陰謀といった複雑な物語が展開されることで、より深く楽しむことができます。これまで韓国時代劇に触れてこなかった方も、まずは人気作品から観始めることで、新たな発見があるでしょう。

すでに韓国の時代劇ドラマを見ている方にとっても、歴史的背景やキャラクターの成長を通じて、新たな視点で作品を再評価する楽しみがあります。新作の韓国時代劇ドラマも続々と登場しており、さらなる感動を与えてくれることでしょう。今後も、多彩なテーマと豊かなビジュアルで描かれる韓国時代劇の世界を、ぜひ楽しんでください。